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特集: Socket478マシンでWindows Vistaはまともに使えるか? (2007/02/02)

Socket478マシンでWindows Vistaはまともに使えるか?

 1月30日にマイクロソフトの新OS、Windows Vistaが発売された。既に購入された方・様子見の方など様々とは思うが、先日管理人の自宅のSocket478マシン(P4 2.4GHz/1GBメモリ/Windows XP Home Edition SP2)にWindows Vista Home Premium アップグレード版をインストールしたので、古いマシンでどれだけまともに使えるのか?という視点でインストールから実際に使用した感想、更にメモリを増設した際の変化などをレポートしてみようと思う。



Vistaをアップグレードインストールする

 今回使用するマシンのスペックは以下の通り。

CPU Pentium 4 2.40CGHz
メモリ PC3200(DDR-400) 1GB (512MB×2 デュアルチャンネル)
HDD 250GB+80GB(ATA100)
マザーボード MSI 865G Neo2
ビデオカード Geforce FX5200(128MB)

 このマシンはXP導入時にある程度快適に使用する為に構成したもの。スペックに古さを感じるが、一応Vistaの動作要件は満たしており、アップグレードアドバイザーでも特に指摘事項は無かった。アップグレードインストールには非常に時間が掛かるという情報があった為、ある程度は覚悟していたが、結局インストールが終了するまでに3時間ほどの時間を要した。非常に退屈な時間だった。クリーンインストールの場合は数十分で終了するそうだが、この差は何なんだろうか?マシンスペックの問題なのか、それともXPの環境移行自体、時間が掛かるものなのか?95⇒98やMe⇒XPへのアップグレードではこれほど時間がかかる事は無かったように思う。

 インストール時間は非常に長かったが、問題の発生もなく無事にアップグレード完了。初回起動時には個人設定の読み込みなどの処理のために、ログインからデスクトップが表示されるまでに数分かかる。Windows Aeroが使えるかどうか不安に思いながらデスクトップの表示を待ったが、何事も無かったように表示された。解像度は低く設定されていたが、普段使用しているWUXGAに変更しても特に問題無し。



エクスペリエンス インデックスのスコアを確認する

 Windows Vistaには、Vistaを快適に使用するための指標となるスコアを表示する「Windows エクスペリエンス インデックス」というものがある。これは、各パーツを最高5.9点で採点するもので、3点以上であればWindows Aeroインターフェースを快適に使用できると言われている。このスコアはコントロールパネルの「パフォーマンスの情報とツール」で見ることができる。今回使用したマシンでは以下のような結果が表示された。

コンポーネント 評価についての詳細 サブスコア 基本スコア
プロセッサ 1秒あたりの計算 3.8 2.6
メモリ(RAM) 1秒あたりのメモリ操作 4.1
グラフィックス Windows Aero のデスクトップ パフォーマンス 3.1
ゲーム用グラフィックス 3D ビジネスおよびゲーム グラフィックス パフォーマンス 2.6
プライマリ ハードディスク ディスクのデータ転送速度 5.5

←クリックで拡大します。

 このスコアを見ると、今回のマシンではグラフィックス関連が力不足である事がわかる。グラフィックスが3.1点、ゲーム用グラフィックスは一番低い2.6点。CPUは3.8点と、ボーダーラインの3点を超えているものの、もう少し強化したいところ。まあ、3〜4年も前のCPUでこの点数なら合格だろうか。メモリはPC3200(DDR400)の古い規格ながら、4.1点とまずまずの点数。デュアルチャンネル動作が良かったのか?少し疑問なのがハードディスクの5.5点。ATA100にもかかわらず高得点だった。メモリ・ハードディスクの評価を見ると、容量もスコアリングの対象になっているのでは?と思う。


実際の使用感は?

 では、実際に各機能やアプリケーションを使用してみる。まずはWindows Aeroインターフェイスの目玉的な機能である「Flip 3D」。ウィンドウの切り替え時に各ウィンドウを3D表示して、ページをめくるように内容を確認しながらウィンドウの切り替えができるこの機能。Windowsキー+Tabで切り替えができるのだが、実際に試したところ、とても「スムーズ」といえる状態ではない。「カクカク」である。が、CPUの使用率は100%という訳ではなく、ある程度の余裕がある。エクスペリエンス インデックスで「グラフィックス」の項目は3.1点だったが、かろうじて3点を超える程度では無理があるのか、それとも「ゲーム用グラフィックス」の2.6点も関連しているのか…。ビデオカードをアップグレードしてみる必要がありそうだ。次に表示形式の変わったスタートメニュー。こちらはストレス無く動作する。まあ、特にパワーを必要とする部分ではないので当たり前か。「すべてのプログラム」は画面を占拠するような表示がされず、スタートメニュ−内にリスト形式で表示される為、XPと比べてスッキリした印象。

 次に、IE7を起動。Vistaになってからの変更なのか、やたらと警告が出る。ウィンドウの表示にはフェードイン・フェードアウトが用いられているが、その表示はある程度スムーズ。Flip 3Dのときのような不快感はない。ただ、表示するウィンドウの数が増えてくると、徐々に処理が遅くなるようだ。今回のビデオカードのメモリは128MBで、解像度はWUXGA(1920×1200)。Vistaの動作要件ではWUXGAのモニタを1台使用するごとに128MBのビデオメモリが必要。ギリギリである。Flip 3Dのカクカク感などは、やはりビデオカードを替えるしかないのだろうか。解像度を下げれば緩和されそうだが、WUXGAの快適さに慣れてしまった今、それは無理なハナシである。

 最後に動画再生を試してみた。とりあえずDVDをPoweDVD XPで再生。起動時に動作に関する警告が出たが、そのまま実行。強制的にBasic表示になってしまったが、再生自体は特に問題無し。次にGyaoの動画を見てみる。こちらは残念ながらコマ落ちや音の途切れが多い。Gyaoは個人的に視聴する機会が多いため、早急に対策をしなければ…。最後にメディアプレーヤーを使ってのDVD再生。PowerDVD XPでは再生できていたものが、なぜかメディアプレーヤーでは処理落ちしてしまう。Vista対応・非対応、もしくはDirectXの描画機能を利用するかどうかの違いなのだろうか、あきらかに画像処理に違いがあるようだ。


メモリを増設してみる(1GB→2GB)

 今回のアップグレードに備えてWindows Vistaアップグレード版と同時に512MBメモリを2枚購入していたので、合計2GBに増設。増設前・後でエクスペリエンス インデックスや実際の使用感に変化があるのか試してみた。

←増設前(1GB)のスコアは4.1。(クリックで拡大します。)
←増設後(2GB)のスコアが4.8に増えた。どうやら採点には容量も加味されるようだ。…が、一番低いゲーム用グラフィックスの2.6点には変化なし。(クリックで拡大します。)

 増設前(1GB)の状態で、サイドバーのガジェットでメモリ使用量を確認したところ50%程度。既に半分以上使用されている。エクスペリエンス インデックスのスコアは4.1。1GBの状態である程度使用してみたが、特に足りないという印象は無かったが、512MBでは明らかに足りないと思われる。

 次に、増設後(2GB)。なぜかエクスペリエンス インデックスのスコアは4.8にアップ。これはメモリのアクセス速度以外に容量も採点する上で考慮されているという事だろうか。Vistaへのアップグレード当初から、ハードディスクへのアクセスが多いのが気になっていたが、メモリ増設後もこれは変わらないような気がする。一体何の処理をしているのか?一番低い「ゲーム用グラフィックス」のスコアはメモリを増設しても変化はなかった。試しに解像度を下げてみたところ、スコアには変化は無かったが、明らかに描画のスピードが上がった。動画の再生に関しても同様の変化が見られた。=やはりビデオカードのアップグレードが必要と思われる。


古いマシンでVistaに乗り換えるなら・・・。

 今回、少々無理をしてアップグレードに臨んだわけだが、今回のマシンスペックではグラフィックス機能が弱すぎるようだ。今思うとなぜビデオカードを同時に購入しなかったのか…。古いマシンでVistaへの乗換えを考えている方へのアドバイスとしては、まずはグラフィックス機能(ビデオカード)の強化を同時に行うという事。最近のミドルレンジクラスのビデオカードがあれば十分だと思われる。特に高解像度での使用を前提とするなら、ビデオカードのアップグレードは必須。貧弱なビデオカードでWindows Aeroを有効にしていると、当たり前だがXPより間違いなく遅くなるだろう。Windows Aeroインターフェイスに興味がないという方やクラシック表示が好きという方なら話は別だが、やはり新しいインターフェイスは魅力的。Vistaに乗り換えたという満足感も味わえるというもの。次にメモリの増設。最低1GBは積んでいないとキツいだろう。起動した状態で50%超のメモリを消費しているので、欲を言えば2GBは欲しいところ。

 Windows Aeroインターフェイスはいらないが、Vistaには乗り換えたいという方は、通常使用であれば推奨動作環境を満たしていればOKだろう。Basic表示に切り替えるだけでも、かなり動作に余裕が出る。クラシック表示に切り替えればパフォーマンスの低下は最小限に抑えられるが、あまりにもそっけない表示だ。XPのスタイルに慣れている方にはBasic表示をお勧めする。今回使用したマシンでもBasic表示に切り替えるだけで、だいぶ動作が軽くなった。(私はAero使いたい派なのでBasic表示のままにするつもりはないが…)

 私の個人的な感想では、エクスペリエンス インデックスのスコアが4点以上あればある程度快適に使用できるのではないかと思う。現状では画面の描画性能に不満が残る状態となったが、今回はWUXGAの高解像度環境でしか試さなかったため、それがネックになっていたのかも知れない。私の場合はゲームや動画のエンコードなどの重い処理をする事が無いので、今のところグラフィックス機能以外の部分は特に変更する必要はなさそうだ。これからビデオカードのアップグレードや快適に動作する為の環境作りなど、少し忙しくなりそうだ。…という事で、次回の特集はAGP対応ビデオカードの紹介です(予定)。

※注意:このページに記載されている使用感などは、あくまでも私の個人的な感想です。すべての方が同じような使用感を得るとは限りませんのでご了承下さい。また、記載されているスペック等は、Windows Vistaの動作を保証する物ではありませんのでご注意下さい。

2007/02/02 Text by smix [PC Parts Navi]



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